漫画の描き方02-1: ネームの情報解像度を上げていこう
- 2020.12.16
- コマワリ道場
こんにちは、好きな食べ物は比較的最後に食べがちなエリクスです!
誰でも漫画ネームが描けるWEB、ごとう先生の初心者ネーム添削コーナー!第2回目もやっていきたいと思います!
ごとう先生、よろしくお願いします!
はい、お願いします!
早速ネームを見ていこう!
今回の2回目は、落語の「寿限無」のテーマをお借りして、寿限無現代版として作成しました!
では、早速ですが、第1回目の反省を経て作ったネームを披露します!
どーん

(全ページ見たい方はこちらからお願いします!!→ネーム全ページ)
お!前回よりも良い感じな気がしますね!
ありがとうございます!
早速ですが、復習もかねて、良い点をまずはお伝えしていきます
良い点
・キャラの全身が入っていて誰の話かわかる
・絵のシルエットもこだわっている感じがする
・空も入っている

第1回目で学んだ点を生かしていていいですね!
やったー!ありがとうございます!
改善点を見ていこう
それでは、改善点を見ていきましょう!
ちょっと細かい点からいきますが、まずは雲の描き方のコツをお伝えします
それはとても知りたいです!
雲の書き方のコツ
コツはこんな感じです
・雲ノ底は平ら
・飽和水蒸気量を意識する
・気流を意識する
雲ってもくもくしたイメージですが、ある一定の場所より上空に(飽和水蒸気量に達すると)できるので、雲の底は平らになるんですね
確かに!遥かかなた昔の理科で習いました
だから、そういう点を意識していくと、それっぽい雲になります

あ、ほんとだ!ちゃんとした雲っぽい!
自然物を描く時のコツ
自然物を描くにはけっこうコツがいります。
ランダムなんですがその中でも法則があります。
ふむふむ
例えば木の枝についても、枝別れにはある程度の法則性があって、確かフィボナッチ数列とかだったと思うんですが、それに応じて絵も描いていく必要があるんですね

確かに、完全にランダムにしちゃうと自然物って感じじゃなくなりそうですね
自然物作画のポイント
・自然物は分岐のバランスを意識
・凹凸には大中小とかがあり、一定ではない
自然物の描き方の鍛え方
これは色々とコツの掴み方はあるんですが、ひとつには集中線を描くのが練習になりそうです!
え!?集中線!?えっ!
集中線をいい感じにするためには、自然の法則に似た感覚が必要です
例えば、完全にランダムで集中線を自動描画とかすると、良い感じにならないんですね
ランダムなんだけど、ランダムすぎず、ある程度の法則の上でのランダム、という感じです。
そういった意味で、集中線を描くことはいいトレーニングになります

なるほど!それはちょっと納得。試してみます
必要な情報が入っているか常にチェックしていこう
第1回目でお話した復習になりますが、最初はネームに必要情報が入っているか、常にチェックする癖をつけていきましょう
わかりました!
状況の必要情報
・いつ
・どこで
・だれが
・何してる

今回作成してくれたネームは、1回目の添削を生かして、きちんと情報は入っていますね!
やった、嬉しい!
しかし!
・・・し、か、し!?
さらに良くなる点があるので、そこを見ていきましょう
情報の解像度を上げていこう
状況の必要情報について、より詳しく見ていきます
はい!
状況の必要情報
・いつ:昼間だとわかる
・どこで:カフェでの出来事だとわかる
・だれが:店長とバイト
・何してる:新商品を作るための話をしている

基本情報はこのようにわかります。
しかし、さらに情報があったらもっと良くなるんですね
例えば…
〇いつ
昼間だとわかりますが、さらには時間帯もわかるとより良いです!
なぜなら、時間帯によってバイトの人が、フリーターなのか学生なのか、そんな情報も想像できるんですね!
は!なるほど!確かにそうですね!
〇どこで
カフェでの出来事とはわかりますが、さらにどんなカフェなのかの情報がより伝わるといいです。
・田舎のカフェなのか、都会のカフェなのか
(東京のど真ん中で起きているのと、地方ではおかしさがかわってきます)
・老舗のカフェなのか、出来立てなのか
・いつも混雑具合はどれくらいなのか
などですね
〇誰が
さらに店長はどんな人なのかというのも、もっと伝わったらいい感じになります。
店長10年目なのか、3か月目なのか、という点からも読者の印象はかわってきます。
確かに、3か月目でメニューを考えているのと、10年目でメニューを考えているのだと、突っ込み具合が全然変わりますね!
このように、情報がより正確に伝わったほうが、おかしみが増えたりします。
そういう点で、情報解像度を上げるというのは重要なんです!
なるほど、具体的に考えていくとわかりやすいですね
初心者の人は、情報は基本足りていないと考えて、まずは体感を掴むために情報を増やしていきましょう!
このカフェがどんなところなのか最大限伝わるように
なるほど、了解しました!
キャラの関係性は、正確に伝わっているか?
実は僕、ひとつこのネームから誤情報を受け取ってしまいました!
え、それは大変!どこですか!?

最初読んだとき、この店長とバイトは、親子なのかな?と思ってしまいました
な、なにー!すごい誤情報が…
よく読むと「ミスバイト」とか直接的に描いているので、店長とバイトの関係性はわかるかもしれないのですが、見逃す可能性も高いです!

確かに、みんなが事細かにすべての文を読むとは限らないかも…
漫画は基本的に絵をみせるものなんですね。
だから、絵の中の記号として、さらにセリフで「店長」や「バイト」という関係性がちゃんと伝わっているか、意識するのが大事です
例えば、
・人はどんな見た目でバイトと認識するのか?→制服を着ている
・それなら、制服をもう少しわかりやすくしてみよう!(記号化)
・休憩時間で制服着てないときは?
→セリフのやりとりのニュアンスでわかるように配慮

例えばバイトさんの3コマ目のセリフ。僕はこのセリフで、この二人が親子なのかな?と思ってしまいました
言われてみれば…バイトのラフな態度や関係性を出したかったのですが、親子の関係とも取れてしまいますね
このようにセリフのやりとりから誤った関係性が伝わってしまうこともあるので、気を付けましょう
わかりやすくするとしたら、例えばこんな感じでしょうか?

まずはわかりやすくを意識する
セリフについては
わからない < わかりやすい < 洗練
このように、まずはわかりやすくを意識します。だんだん慣れてきたら洗練していく、みたいな段階を追って考えていくといいかもしれません
セリフのやり取りの中で、関係性をしっかりと伝えたり、補足できているか意識してみましょう
いい絵とはどんな絵?
もう1点よりよくするために、絵についても言及していきます
お願いします!
まずは漫画って、そもそも絵で楽しみますよね?
そうですね!
その大前提を忘れずに、絵として読者を引き込めるような絵作りができたら尚よしです
ふむふむ
漫画の画面の前の読者と、物語の中をつないでいく、みたいなイメージです
なんとなくイメージはわかりますが、具体的にどうしたらいいものなんでしょうか!?
絵を楽しませるという発想
前回の反省から、シルエットに結構気を付けているので、絵を楽しませようという点は伝わります
はい!がんばりました!
でももっとできそうなんですね!
基本は…
1Pにひとつ、絵を楽しませるという魅せゴマを作ってみよう
おー!これも基本中の基本な気がするけど、めちゃめちゃ忘れがちです!
大ゴマを入れる → コマが減る → 内容を精査
このように、大ゴマを入れることで内容を精査することにもつながります。
例えばおもいきってこんなのとか

お!すごい!こなれてるっぽいコマワリ!!
私は逆をやってました。
ちゃんと内容を伝えたいので、コマを増やして伝えていこうと…
情報をいれることと、精査していくこと、両方の視点が必要ですが、基本は絵で見せるので、効果的な絵を考えて伝わりやすく、読みやすくするというのがやっぱり重要なんですね
そうか、情報を削るというか、整理整頓してわかりやすく伝えるってイメージですね!
具体的に良い絵を作るためにはどうしたらいい?
ただし、大ゴマを作ってもいい絵が入らないと意味がないですよね
うおっ、確かにそりゃそうですね!
じゃぁ良い絵とはどんなものでしょう?
うーん、なんか、素敵な絵??・・・ああ、言語化が難しい!
これはですね、
良い絵とは
「作者がどこを見せたいか決まっている絵」
つまりどこを強調して見せたいか!
ということです。
おおおお!わかりやすい!作者の意志を出すんですね!
例えば、この3コマ目の女の子はどこを見せたいでしょうか?

ポーズ、しぐさ、飲み物、奥行き?
どれでも構わないのですが、さらに焦点を絞って強調すると、良い演出ができると思います。
演出=強調です
演出の仕方はある程度言語化できる
強調についての演出ですが、実は5個くらい意識すれば十分です
え!無限にありそうな気がするんですが…
演出の種類
1、演技:表情、ポーズ、しぐさ など
2、背景:人工物、自然物、光と影 など
3、構図:余白、アップ、奥行き、シンメトリー など
4、時間:瞬間、水がこぼれる、ボールが飛んでいく など
5、効果:集中線、ほわほわ、心理描写で花が咲くとか(光と影)
ネームタンクで研究したところ、こんな感じに集約できるんですね
この辺より詳しく知りたい人は、ネームタンクの講座を受講してほしいなぁ
うおーめちゃくちゃわかりやすい!これのどれに当てはまるかなど、演出を考えるうえですごくヒントになりそうです
ちなみに、演出云々は考えずに、そのまま書いてもOKなものもあります
例えば
・イケメン
・かわいい女の子
・おいしそうなグルメ
・エロ、グロ
これはそもそも演出を考えなくても読者へ訴求できるものがあるんですね
食戟のソーマとか、食べ物を見せたい!ってのがわかりやすいですね
こんなイメージでしょうか?

おお!これくらいバーンと料理が中心だと、見せたいっていうのが伝わりますね!
…ちなみに、演出は強調、そして良い絵につながるってのはわかったのですが、これってみんな自然にできるものなんですか?
私はそもそも何を描きたい!とか、あまり絵作りを意識できていなくて
これは自然に最初からできる人はあまりいないと思います。
最初はきちんと意識しながらやってみて、慣れてきたら自然に絵で描けるようになると思います!
なるほど!
なので、まずは1Pに1コマどころではなく、全コマに対して演出を考えていきましょう!
うお、全コマ!これは良いトレーニングになりそうですね!
演出過多になっちゃう場合もあるのですが、最初はすべてのコマを意識するくらいで丁度いいと思います!やりすぎたら削ればいいので
そっか!少ないのを多くするのは難しいけど、削るのはできそうです!
もしかしたらInstagramとかでバエそうな絵などを意識するといいかもしれません
あ、それはイメージわかりやすいですね
はい、全コマInstagramとかに載せるならどうするかな、みたいな気持ちで考えてみましょう
はい、やってみます
まとめ
・自然物はランダムな中にも法則がある
・必要な情報が入っているかチェック
・情報の解像度を上げる
・情報や関係性は正確に伝わっているか意識
・強調=演出をする
今回も沢山勉強になりました!
ちなみに、演出の絵を考えるって結構大変だなと思うんですが、なにコツとかありますか?
そうですね。例えば漫画よんでいいなと思ったものをストックしていくといいと思います!
その中で、この演出は5種類のうちのどこにあてはまるかを言語化します
そうすると演出のストックがだんだん増えていきますし、ストックが多いほど絵が浮かびやすくなります
あ、演出のストックって時々聞きますが、こういう風につながるんですね!
あとは日常見ている風景でも、どうしたら絵になるかな?のような目線で見てみるなどもオススメです
なるほど、それも良さそうな手法だし、今すぐできますね!
あとは、ネームタンクのネームできる講座を受けてもらうと、さらに詳しく理解が進むと思います!
あ、突然の宣伝!!でも確かに、講座を受けるのが一番理解が進みそう!私ももう一回受けたい!!
動画で見たい方はこちらのYoutubeからお願いします!
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